カイジ

スペードの女王2
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最近カイジの様子がおかしい。
そわそわしだしたり、急に顔を赤らめる。
……おかしいのはいつものことだが。

一条はカイジの隣に立つ。
気づかない。カイジはボーっとしてる。
いつもなら嫌な顔をするのに、これはこれで気にいらない。
「カイジくん」
「……」
「カイジくん!」
「お、おぉ?!」

耳元で怒鳴ると、ようやくカイジは気づいた。

(殴りたい……)

「いつの間にいたんだ?一条」
「カイジくんが馬鹿面で突っ立ってる時からですよ」
「そうか」
「どうしたんです? 最近変ですよ?」
「……変?いつも通りだけど」
「とにかく!気をつけてくださいよ。まったく……ただでさえ、カジノ荒らしが乗ってるっていうのに」
「カジノ荒らし?」「お前……一昨日の朝礼聞いてなかったのか?」

聞いてないも何も初耳だ。
一昨日はアカギの部屋にいたのだ。


「言っただろ、とんでもないギャンブラーがうちに乗ったってタレコミが入った」

「ったく。何件もそいつにカジノを潰されてんだ。変なヤツがいたらすぐ報告しろよ」
「ふぅん……」

(とんでもないギャンブラーねぇ……)

そんなやつがいたら、自分にも運を分けてほしいものだ。
カイジはそれとなくため息をついた。

「カイジさん、こんにちは」
「!」


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