カイジ

犬のきもち
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『カイジさん、朝ですよ〜!早く起きないと、会社に遅刻しちゃうぜ?まぁニートには関係ないけどな(笑)』

和也の置いていった目覚ましが鳴り響く中、カイジは途方にくれていた。

(何コレ…………? )

ベッドのそばの棚の上。そこにある鏡には犬が写っていた。
灰がかった白い犬で、耳は垂れ下がり、太い眉があって目つきは悪い。

まるでオレだ。
犬になったらこんな感じだろうな。
はは……。

頬を触ると、肉球の柔らかい感触がした。
ペタペタッ……。
今触ってるのは自分の頬で。鏡に写ってるのは、どう見ても犬で。

(何だよコレ……!!!嘘だろ?!!)

鏡の中の犬は涙を浮かべ、頬を触っていた。

嘘じゃねぇ。
オレ、犬になってるし……!!

さぁあと体が冷たくなる。
とっさに昨日あったことをスクロールする。
いつも通りの1日で、だらだらごろごろして過ごした。和也も来てないし、変な物は食べていない。

ていうか何? 何これ。どうすればいいんだよ?

パニックに落ちそうになるが、三文字の番号が脳裏に浮かんだ。

カイジはベッドの上にある携帯をくわえ、119を押した。

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