1/9ページ目 「あ」 白い頭がふっと視界の隅を横切る。 (やっぱり似てる…………) カイジは慌てて扉を閉めた。財布を抱いて、ずるずると床に座り込んだ。 隣人を見ると、どうしても彼を思い出さずにいられなかった。 (落ち着け……落ち着くんだ。あいつはもう、帰って来ないんだから…………) 突如襲ってきた悲しみで、胸と頭が重い。 目頭が熱い。 「うっ…………うっ、ぇっ」 一人の時は感じなかった寂しさが身を切る。 何て薄情な野郎だ。こんなにまだ思っているのに、姿ひとつ見せやしない。 「アカギ……」 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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