1/4ページ目 満月を見ると血が騒ぐ。 そう言うとかっこいいが、要は発情期だ。 胸が騒いで、周囲の匂いに敏感になり、いてもたってもいられなくなる。しゃにむに遠吠えをしたくなる。 いつもこの時期は閣下から離れるようにしていた。 防護策だ。閣下の匂いにイカれないように。 が、今回はそうもいかない。 後援会で揉みくちゃにされる閣下を、歯噛みしながら見守る。 「閣下万歳! 閣下万歳!」 「ヴァルバトーゼ様、お慕い申し上げております」 「ヴァルバトーゼ……」 頬を染めた戦士やらガンナーやらスライムやオークどもを、今すぐ地獄の釜に放りこんでやりたい。 閣下がいくら魅力的だからといって、あまりにもモテすぎる。 閣下も閣下だ。あんな二軍、相手にしなくていいのに。 待てよ……。後援会に足繁く通うのは、意中の者がいるからでは……。 ま、まさか。そんなはずない。 そんなやつがいたら、このオレにわからぬはずがない。とうに殺している。 戦士が膝を折り、閣下の手を取った。白い手に唇を落とす。 「閣下に触れるな!!」 気づいたら走り寄り、戦士の顔に爪を振り下ろしていた。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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