第二ゲーム 色鬼
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どうしてこんな時に思い出すのがアカギなのか。
記憶の隅々にあるのは、触れてくる白い手だ。

姉貴に泣かされた時には、いつも黙って背中や胸を貸してくれた。
その後、慰めるようにそっと触れてくる。背中だったり、涙の残る目元だったり唇にだったり。

唐突に、ガキの頃にアカギとしたお医者さんごっこを思い出した。
そうだ、古畑の手つきはあの時の物と似てる。
古畑と違うのはアカギがためらっていたこと。
ためらいがちにカイジの喉に指を入れ、裸の胸に聴診器をあてる。
それから……。


『参加者22番がルール箱を開けました。ルールが変更されます』

顔が頭が熱い。
沸騰して穴でも開いてたら、ピーッと鳴りそうだった。

「あ、あのさっ……!!」
「どうしました?カイジさん。止めても無駄ですよ」
「つ、つかぬことを聞くけど……。男同士でお医者さんごっことかやったよな?!」
「やりませんけど……」
「……」

頭を抱えたくなるが、手は縛られてしまっている。

「じ、じゃあ船井は」
「やるわけないやろ。んなけったいなこと」

『城主がダイスを投げます』

けったいって……。
そうだ、よくよく考えてみると、オレたちは変なことをしすぎてる。
異常というか、普通じゃねぇ……。


『効果、鬼の無効。一階にいる鬼すべては失格になりました』

「?!!」

それぞれ息を呑む。
カイジは今までの考えを急いで隅に追いやる。
鬼の無効ってことは……助かったのか?
突然なことに動けずにいると、それでも古畑は首もとに唇を這わせる。

「古畑離れろッ……! 終わったんだ! お前は終わり……! ゲームオーバーだ!」
「もうどうでもいいです」

「よくね……っ」

男根をぎゅっと触られ、ぞわっと鳥肌がたった。古畑を思いっきり蹴飛ばした。
何かにぶつかる音がして、古畑は静かになった。

「船井……! 縄を切れ!」
「なんやつまらんなぁ」
「いいから早くしろ……! 殺すぞテメェ……!」

船井はため息をついて、こちらに近寄ってくる。足取りは軽い。やっぱり船井は目隠しをしていない。
それに気づいていれば、ホイホイついていったりしなかったのに。

「勿体ないなぁ」
「!」

出したままの男根を船井が握りこんだ。 ぴたっと冷たい刃が頬に当たった。


「貴様……!!」
「あらあら、んな目ぇしていいのか? 自分」

「………クッ」
「そうや。ええ子にしてったらいいんや」

船井がベッドに乗ってきて、片手の縄を切る。



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