1/12ページ目 カイジはやけに上機嫌だった。口笛まで吹いて、緊張感のかけらもない。 「お前がいれば百人力だな。このゲーム、勝ったも同然だぜ」 うきうき……と階段を1段飛ばしで上がっていく。 アカギはその後を、もっさりとした動作で登っていく。 (やれやれ……すっかり平常モードに戻ったか。……これだから、オレがいるとダメなんだ) 自分がいるとカイジは弱体化する。 少し寂しくなるが、それだけ自分を信用してるということだ。 まぁそんなことはどうでもいい。 正直、アカギもスキップしたいぐらいには浮かれていた。 自分の部屋にいたらジャンプしながら喜んでいたかもしれない。勿論無表情で。 「カイジさん」 「どうした?しげる」 カイジの腕を取って優しく引っ張る。 少し前まで触らないようにしていた。自分の感情が爆発しないように。 でも今は違う。 カイジは自分のことが好きで、自分もカイジが好きだ。 「トイレか……?」 カイジが困ったな、という顔で辺りをキョロキョロ見回す。 (この人……どこまで鈍感なんだ) 単刀直入に行くしかない。 「イチャイチャしたいんですけど……」 「えっ?!」 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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