1/10ページ目 「カイジさん、行きますよ」 「わかってる」 扉は堅く閉じられている。 見た目はとてもカジノや賭場の入り口には見えないが、それは沼があったビルだってそうだ。 安っぽいアパートのドアの向こうから、悲痛な叫び声やら、笑い声が漏れていた。 今日、ここでギャンブルが行われるとタレコミが入っていて、カイジたちは張りこんでいた。 どうやら当たりらしい。カイジは乾いた唇を舐める。 入り口はひとつで窓はない。ここを抑えるには、正面から入るのみ。 準備は万端で、アカギにうなずいた。 「1、2の3!!」 扉を蹴破り、アカギは部屋になだれこんだ。カイジも続いて調査員の証を示して見せる。 「全員動くな! 賭博法違反の現行犯で逮捕する!!」 部屋にいた男女数人が固まる。 まさか自分たちが捕まるとは思っていなかったろう。 たかがビンゴで……。 ん? ビンゴ? ボードには番号の書かれた紙、その前のテーブルにはビンゴゲームでよく使う、丸い入れ物が置いてあった。 どこからどう見てもビンゴだ。 ギャンブルではない。 「あはは……」 「あらら……」 笑って誤魔化すしかなかった。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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