1/9ページ目 アカギが来てから、オレへの嫌がらせがピタリとやんだ。 無言電話はアカギが対応してくれたら来なくなったし、夜中の異音も一緒に眠るうちに怖くなくなった。 何でもできて、ギャンブルもケンカも強いアカギ。 アカギだけは、オレを裏切らない。 昔オレを苛めたヤツとは違うんだ。 「やっべ……! また遅刻だ……!」 オレは時計を見て、あたふたと着替えはじめた。 どうも最近、時間の間隔がない。 気づけばバイトや講義に遅刻したり、ひどい時はサボるのが続いていた。 アカギといると、時間の概念が消えていく。 テレビやパソコンまで消して、二人っきりでただ寄り添っている事が多くなった。 不思議とそれだけで満ち足りる。 「カイジさん……大学出るの?」 「えっ……ああ。たまには出ないと……また一条に怒られるし」 食卓についてたアカギの顔があきらかに不機嫌になる。 「……他人なんかどうでもいいだろ。カイジさんは行きたいの?」 「……」 「オレは、カイジさんと離れたくない」 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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