1/11ページ目 タコ部屋から出て、廊下。 「別に怪しい証言はなかったな」 誰がいた、誰がいなかったかはわからないの、うやむやな証言ばかりだった。 残念だが、こんなんじゃ証言の裏にはならない。 「そういえば、カイジはトイレで何してたんだ?」 「えっ……?!」 「えっ、じゃねぇよ。そこんとこしっかりしとかねぇと」 「だから……腹をくだして……」 和也の目を見られず、廊下の一点をじっと見る。 「嘘くせぇ〜。人に言えないようなこと、してたんじゃねぇの?」 「違う、オレは殺人なんか……!」 「オナニーとかさ」 「…………」 完全に否定する時期を逃した。 和也はニヤニヤとしている。 「なるほどね……。 しかし、30分近くも籠もってたなんて、よっぽど溜まってたんだな」 「あ……、あの時のオレはどうかしてたんだ……! いつもはあんなんじゃなくて……! 多分酔ってたから……!」 「酔ってた? ビールを買うペリカがあったのか?」 「いや、病棟の先生に貰って……」 「………」 和也は黙りこみ、何かしら考える様子だ。そしてカイジを置いて歩きだした。 「どこ行くんだよ……?!」 「病棟だよ」 「もう、勝手なヤツだな……!」 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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