中学生戦記
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「テレビ見ましたよ……」

アカギの元へ古畑や三好を筆頭に、知らない生徒たちがきていた。

「二人とも、付き合ってるんですか?!」
「…………」


問われて一瞬詰まった。
付き合ってるだろう。お互いが好きなのだから。
それを自覚すると春の空に舞う蝶のように、どこか飛んでいきたくなる。

「24時間テレビであんな、くっついたりキスしたり……! カイジさんはオレたちのアイドルなのに!」


古畑やその他が好きなのは、帝愛から自分を守ってくれるカイジだ。
24時間テレビの一件以降、その信奉者がますます増えた。
カイジアカギ教とでも言えばいいのか。信奉者たちは勝手な好意や英雄象を押しつけてくる。
いい迷惑だった。

「……お前らがいつまでも手を出さなかったのが悪いんだろ……」

大体、先につばをつけたのは自分なんだ。

「て、手を出すって……」
「しげる、帰ろうぜ」
「か、カイジさん!」
「どうしたんだ、みんな集まって……」

アカギはカイジを後ろから抱きしめた。 詰め襟に鼻をくっつけて、思いっきり匂いをかぐ。うなじをペロリとやった。

「しげっ……、やめろよバカ……!」

カイジを崇める信者たちの呆然とした顔が心地いい。

「幼い頃からオレの物なんでね………」

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