1/22ページ目 「オレ、心を入れ替えたんだ。カイジさんに可哀想なことしたなって」 「あ、アカギ……。やっと、やっと……、改心してくれたんだな」 「今まで勝ったお金は返すし、百万円あげるよ」 「やった……! ありがとう、アカギ……!」 「好きだよ、カイジさん……」 「お、オレもアカギのこと」 アカギの手が背に回った。 いつもと違って恋人同士がやるようにただ優しい。 嬉しくて、アカギが触るたびにたまらない気持ちが押し寄せてくる。 「あ……アカギ……しゅき……」 「………アホかオレは……」 酷い夢を見た。 馬鹿馬鹿しくて、くだらない、最低だった。 起きるとまず鳥肌がたった。それからベッドの中で、う〜う〜唸ってジタバタする。 どうしてアカギが相手なのか、どうして百万円なのか。夢なんだから一億円もらってもいいじゃないか。自分の底の浅さが見えたようで嫌だ。 「カイジさん、起きたの……?」 「あっ」 夢から覚めれば残酷な現実があった。 視界を奪われ、背中から手がまわってきて四肢をきつく抱かれた。 何も見えず、聞こえるのはアカギの吐息だけだ。 「夢でも現実でも……お前は………」 「カイジさん、オレの夢を見たの?」 「ち、違う」 「……アカギって甘い声で呼ばれたんで、抱きしめてあげたんですが……」 「誤解だ。赤城温泉郷の夢を見たんだ」 「マニアックですね……温泉郷で興奮するんですか?」 「興奮……? そんなわけ……」 ぺろんとズボンを下げられて固まった。己の意志に反して、下半身は頭をもたげて主張していた。 竿をさすられてぞくぞく痺れが全身に走る。 思わず背を丸めて両膝を上げた。 「夢で、どんなことされたんですか……? そのアカギって奴に……」 あんな夢で、あんな夢で勃っちまうなんて……。 オレはもう。 「カイジさん!」 アカギの手を振り払って、一目散にトイレへ逃げこむ。 すぐさまノックが追いかけてきた。 「オレのせいじゃない。アカギが……いつもあんなことするから……。 アイツさえいなければ、オレは善良で平和な日々を過ごせるんだ……!」 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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