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鬼はそと
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城は燃え崩れて天蓋に枯れ木のような姿をさらしてる。

カイジは見つけてきた垂れ幕を体に巻いていた。
数絵と一成は黙ったまま焚き火を見つめている。火影にはそれぞれの過去がゆらめいていた。

「みんな、死んでしまったのかしら………」
「大丈夫ですよ……。朝になれば応援がやってきます」
「御父様のアトラクションがまだ動いてるなんて……」
「……」
「それにしても……どうしてここに遺産を隠したんでしょうね」
「零から遺産を守るため……じゃないのか?」
「遺族もアトラクションの巻き添えになってるんですよ」
「親父の考えてることなんぞ、わかるものか!
二度しか会ったことないのに!」
「二度……?」
「三百人以上の愛人がいたんだ。産めば産みっぱなし……あんな奴、死んで当然だ!」
「一成さん」
「……零の方は大丈夫ですよ。あなたたちに危害はくわえない……」
「どうかしら。私たち、きっと宇海にも殺される……」
「何かしたんですか?」
「何かしたのは御父様の方です」

数絵は方手を強く握った。握った人差し指には縫合痕があった。


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