1/7ページ目 城は燃え崩れて天蓋に枯れ木のような姿をさらしてる。 カイジは見つけてきた垂れ幕を体に巻いていた。 数絵と一成は黙ったまま焚き火を見つめている。火影にはそれぞれの過去がゆらめいていた。 「みんな、死んでしまったのかしら………」 「大丈夫ですよ……。朝になれば応援がやってきます」 「御父様のアトラクションがまだ動いてるなんて……」 「……」 「それにしても……どうしてここに遺産を隠したんでしょうね」 「零から遺産を守るため……じゃないのか?」 「遺族もアトラクションの巻き添えになってるんですよ」 「親父の考えてることなんぞ、わかるものか! 二度しか会ったことないのに!」 「二度……?」 「三百人以上の愛人がいたんだ。産めば産みっぱなし……あんな奴、死んで当然だ!」 「一成さん」 「……零の方は大丈夫ですよ。あなたたちに危害はくわえない……」 「どうかしら。私たち、きっと宇海にも殺される……」 「何かしたんですか?」 「何かしたのは御父様の方です」 数絵は方手を強く握った。握った人差し指には縫合痕があった。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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