雨漏りのするこの家。 一人の女は滴る雫を手に取った。 女は握り締めた。 震えた手は雫と絡み合った。 いつか見た空を思い出した。 消えていくような空を。 途切れることのない空を。 見つめる先には一つの木。 触れてみたいと思った。 掴もうと思った。 けれど、窓が邪魔したんだ。 カツン。と響いた。 「外には出られないよ。」と言ってるみたいに。 窓に息を吹き掛ける。 氷のように溶ければいいのに。 ただ響くのは雨漏りする雨音だけ。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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